メイン コンテンツにスキップ
HK3 読書日記
検索開始
ホーム
闘病記
自分史
読書日記
読書一覧
ビデオ一覧
  

印象に残った作品を取り上げました。
拮抗(Even Money)

ディック・フランシスが亡くなったので、本作品が生前の最後の作品となる。息子のフィックスが父親の競馬シリーズを引き継いでくれるとよいのだが。

亡き祖父から受け継ぎ、競馬専門のブックメーカー業を営むネッド・タルボット。女王陛下が観戦する英国最大の競馬レース“ロイヤル・アスコット”の初日、馬券を売っている彼の前に、父親のピーターと名乗る男が現われた。
両親は自動車事故で死んだと祖父母から聞かされていたネッドは、にわかに信用することはできなかった。男は36年前にネッドの母が死んだあと、当時一歳のネッドを残してオーストラリアに渡ったという。その驚くべき話が終わった直後、二人の前に暴漢が出現した。「金はどこだ」とすごむ男に抵抗したピーターは、刺殺されてしまう。
警察のDNA鑑定の結果、ピーターが父親であることが確定するが、同時にネッドは警察から思わぬことを告げられる。ピーターが36年前に妻を殺した容疑者だというのだ。彼はその真偽と父が帰国した目的を探るが、やがて暴漢が父の持ち物を探していることを知る。さらに、別の男が父の持ち物を狙って彼の家に侵入する事件も起きた。父はいったい何をしていたのか? 競馬場内が通信不能になる事件が続発する中、病気の妻をいたわりながら謎を追うネッドに、さらなる苦難が! 知られざるブックメーカー業界の内幕と、錯綜する謎を描く

プロフェッショナル(The Professional)

スペンサー、強請屋を追う。 破局へと突き進む男女をスペンサーは救えるか!?

歳の離れた裕福な夫を持つ、美しい4人の若妻たち。彼女らはある男に誘惑されて関係を持ったが、やがてその男は夫や世間に浮気をばらされたくなければ大金を払えと要求してきた。なんとかしてほしい、という4人の依頼を受け、その強請屋を追い始めたスペンサー。しかし手を尽くして見つけた強請屋は悪びれることなく「趣味を仕事にしただけ」と語り、どこか一貫性のあるその生き方にスペンサーは意外な好感を抱く。

それでも粘り強く調査と交渉を続けたスペンサーの努力により、事態は収束に向かうかに思われた。だがその矢先、4人の妻たちの夫のひとりが何者かに殺される事件が。遺産を相続したその妻は思わぬ行動に出た。彼女の無軌道なふるまいはさらなる混乱と破局を招き寄せていき……

流儀を持つ男たちは深い部分で心をかよい合わせるが、業深き女たちがそれを理解することは決してない。スペンサー・シリーズで描かれつづけてきた男女の愛と行き違いを背景に、男の美学をほろ苦く謳いあげる注目作。

悔恨の日

コリン・デクスターのモース主任警部シリーズの最終作が、この「悔恨の日」だった。この本の訳者、大庭忠男さんの解説にディック・フランシスについての記述があった。ディック・フランシスが元イギリスの競馬騎手であることは知られているが、グランド・ナショナルのレースでエリザベス皇太后の持ち馬デボン・ロックに騎乗していたことは知らなかった。

このデボン・ロックが勝利する直前で倒れてしまったことから、責任を感じたディック・フランシスが騎手を辞めて、作家になったエピソードが面白い。ディック・フランシスは競馬をやらない私にとっても、素晴らしい作家である。

ダブルプレー(Double Play)

第二次大戦で身も心も深い傷を負い、ジョゼフ・バークはアメリカに帰還した。妻に去られ、彼はボクサーへの道を歩むが挫折し、やがてニューヨーク市の実力者の娘ローレンのボディガードとなる。だが二人が心を通わせはじめたことを妬んだローレンの恋人ルイスとの争いが原因で、バークはボディガードの職を解かれてしまう。しかし彼は新たに、ある男のボディガードになった。その男とはブルックリン・ドジャースの新人選手で、黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソンだった。1947年4月、ロビンソンはデビューするが、予想通りプレー中に悪質ないやがらせを受けた。球場の外でも差別をされたり、脅迫の手紙が届いたりしたが、バークの助けもあって屈することはなかった。だが、やがて事件は起きた。黒人が集まるレストランで、イタリア系ギャングのパグリアと暴力沙汰を起こしてしまったのだ。その場はなんとか治まった。が、この事件が引き金になり、やがてロビンソンとバークは命を狙われることに…。伝説の大リーガーとそのボディガードの友情と闘い。スペンサー・シリーズの著者が新境地を切り拓く話題のサスペンス。

二度目の破滅(Perish Twice)

ロバート・B・パーカーの女性探偵もの、「サニー・ランドル」シリーズ、第2弾である。探偵サニーが対峙する事件と、魅力的な登場人物たちが織りなす人生劇とが絡みあう物語というというのが、どうやら「サニー・ランドル」シリーズの定番スタイルのようである。

   本作の依頼人は2人。まずは人生劇の方から、姉のエリザベス。ギャングの息子と警察官の娘という悲劇的な組み合わせのせいで愛し合いながらも離婚を選択したサニーにとって、有名大学出身のエリートで金持ちの夫を持つ専業主婦のエリザベスは、いわゆる「勝ち組」の女ということになる。徹頭徹尾、馬の合わない姉妹なのだが、今回エリザベスは夫ハルが浮気をしているらしいと泣きついてきた。調査結果から、姉夫婦は離婚へと発展。サニーの親友でセラピストのジュリーに相談をもちかけると、今度はジュリーも離婚を考えているという。夫、子ども、仕事、すべてを手に入れながら空虚感にさいなまれるジュリー。一見幸福そうな家庭を持つ女の幸せとは…。

   そこへ登場する第2の依頼人は、レズビアンでフェミニストの女性、メアリー・ルー・ゴダード。性差別摘発のコンサルティング会社を経営する。男性ストーカーにつきまとわれているというので護衛を依頼してきたのだ。間もなくオフィス内で、メアリー・ルーに背格好のよく似た女性が射殺される。しかしメアリー・ルーはサニーになぜか、突然の解雇を言いわたす。

   迷える女たちと迷いなきフェミニストという対立がそそる。本作も謎解きの鮮やかさよりも、女の生き様についてのドラマに力点が置かれているようだ。これが男性作家の手によるというところも、また興味深い。

金色の翼Part2 (Wings of Gold The Flyboys)

ハーマン・ゴールドは〈ゴールド航空アンド運輸〉の経営者として航空機製造に精魂を傾け、優秀な戦闘機乗りになった息子のスティーブンは各地を転戦し、次々と戦功をたてる。熾烈な新機種開発競争、受注をめぐる虚々実々の駆け引き、落とすか落とされるかの息詰まる空中戦、パイロットたちの熱い友情…。第二次大戦から朝鮮戦争までの時代を背景に、大空に憑かれた男たちの活躍を描く。

金色の翼(Wings of Gold The Ages)

ドイツ空軍のヘルマン・ゴルトシュタイン軍曹は、腕ききのパイロットだった。彼は16機を撃墜した者に与えられる〈ブルー・マックス勲章〉をめざし、愛機フォッカーを駆って次々に敵機を葬っていった。しかし、16機を撃墜した彼に勲章は与えられなかった。ヘルマンがユダヤ人だからというのがその理由だった…。間もなく第1次大戦は終り、彼はドイツをあとに、アメリカに旅立つ。

昔日(Now & Then)

スペンサーは、ある男から妻の素行調査を依頼された。妻は同僚と浮気をしていたことが判明。やがて、当の妻が射殺される事件が起き、夫も行方不明となってしまう。スペンサーは、助っ人のガンマンたちを呼び集め…。

本作品にはテロリストが絡んでいる。パーカーの作品でテロリストが登場するのは初めてかもしれない。スペンサーのタフな仲間とテロリストとの対決も興味深い。

ドリームガール(Hundred-Dollar Baby)

かつて2度もスペンサーに救われたエイプリル・カイルが舞い戻ってきた。高級娼婦となった彼女が経営している娼館に、何者かの嫌がらせが続いているというのだ。トラブルに挑むスペンサーはニューヨークへ飛ぶ!

ホークが元気な姿で再登場してきた。前作「スクール・デイズ」ではまったく登場せず、「冷たい銃声」でのホークの消え去る姿を読んでいるととても心配だったので、これで一安心だ。また、他の作品でも何度か登場するサップがホークとともにスペンサーを助ける。このスタイルが最も安心して読める。

結末はあまりにも悲しい。

スクール・デイズ(School Days)

ボストン郊外の私立ハイスクールで乱射事件が発生。平凡な生徒が、突然爆発させた狂気の理由とは? スーザンもホークも不在のなか、孤高の騎士スペンサーが単独で事件に挑み、少年の心に潜む真実を探る!

本作品にはホークが出てこない。そのかわり昔の作品に出てきたホークを真髄する不良少年だったジョンソンが登場し、スペンサーを助ける。

銃の乱射事件で、二人のうちの一人がはたして無罪なのか、それとも有罪だとしてもその理由は何なのか、ミステリーが語られる。

「希望が全くないよりも、少しでもあるほうがましだ。」という文言が作品の終わりになった。全く同感である。

訳者が菊池光さんから加賀山卓朗さんに代わった。菊池さんはお亡くなりになったと聞いている。ディック・フランシスの作品も菊池さんが翻訳されていたので残念だ。心よろ冥福をお祈り申し上げます。

1 - 10 次へ

 記事一覧

拮抗(Even Money)
プロフェッショナル(The Professional)
悔恨の日
ダブルプレー(Double Play)
二度目の破滅(Perish Twice)
金色の翼Part2 (Wings of Gold The Flyboys)
金色の翼(Wings of Gold The Ages)
昔日(Now & Then)
ドリームガール(Hundred-Dollar Baby)
スクール・デイズ(School Days)
1 - 10 次へ

 ‭(非表示)‬ 管理リンク

 
2012年1月
25262728293031
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930311234

HK3カウンター